症例ブログ
5月3日
織物職 女性 75才
心臓発作〜緊を帯びた激しい促脉
「先日から身体がしんどくて、動悸がします」
緊にして激しい促脉、安静時に1分間に約110回、騒がしく弓弦の如く硬く激しく不整を打っている。明らかに「心臓発作」である。
頼まれて機織りの仕事をし始めたところ、昔のように体が動かないし、肩首腰に疲れがたまってきて、失敗したなと思っていた矢先の身体の悲鳴である。
巨闕・右期門が脉締 中脘・気海が緊脉
左臨泣・N―左後谿・Sで脉締
心虚肺腎実証右から合水穴使用
右心経の少海と右肝経の曲泉にじっくりと補法(5分0番鍼)
左肺経の尺沢・左腎経の陰谷のキョロ実痛部に雀琢下圧瀉法をズーンと加えた。(腎経のみ左照海穴からも雀琢下圧瀉法をくわえた)
「息がしやすくなりました。肩も軽くなったしきてよかった」といって帰っていった。脉状は促脉が和らぎ、1分間に約90回前後になっていた。
動悸はなくなったという。さらに脉状は緊脉ではなく革脉になり、促脉はあるが1分間約90回前後和らいでいるし「今日は腰の痛みが気になる」という
証は前回同様「心虚肺腎実証」右からであった。
同様に治療した後、1分間の脈拍数は80回前半になっていた。
「楽になりました。でも今日は腰がまだ痛みます」
「動悸・息切れ・目まいはありません」
やや革にしてやや促 脈拍数1分間約80回
壇中・右期門が締まり、中脘・気海に革脉の邪実がまだある。
左陥谷・N―左後谿・Sで脉締
心包虚肺腎実証右から合水穴使用
弦脉:張りたる弦を按ず、きびしく急に浮き沈みなし、やや数
緊脉:よりのかかれる弦と見よ、不揃いにしてはやく堅きぞ
促脉:せわしきなかに一止まり、またまた来たりまたはつまづく
初出:2017/05/12
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